【共産車探訪 vol.10】マルシャ B1

オィィィィィィッ↑ス!どうもーちゅうさまでーす!(2回目)


ツイッターでも宇伊兄が書いていましたが、ついに同人誌とカレンダーを入稿しました!

あとは完成を待つのみです。みんな10冊ずつ買ってね!!!



さて、早いもので共産車探訪も第10回です。

目を閉じれば、今まで見てきた数々のボロ車 個性豊かなクルマたちが脳裏に浮かんできますね。


そこで!

今回は10回記念ということで、”ロシアン・スーパーカー”をご紹介します。

2009-14 Marussia B1 (モスクワ交通博物館にて)


ロシア初となるスーパーカー。その名は「マルシャ・B1」です。


「マルシャ」という社名自体は、F1で見た方も多いことでしょう。そう、イギリスのヴァージンレーシングとつるんでF1をやっていたあのマルシャです。

そのチームが今どうなっているかを考えると、今回のお話の結論が薄々見えてくると思いますが…。


まあ、気を取り直して車を見ていきましょう。

まずはエンブレムから。


見てのとおり、マルシャのMです。

配色は、青・白・赤の三段構成になっていますが、これはロシア国旗の配色ですね。うーん、愛国心あふれるエンブレム!

マルシャのラテン文字表記は、”Marussia”です。

これだけだと「マルシア」とか「マラシア」とかとも読めてしまいそうですが、会社が正式にアナウンスしている発音は「マルシャ」です。


ちなみにキリル文字表記だと、”Марyся”となります。これなら間違いなく「マルシャ」ですね。


この会社は、元レーサーのニコライ・フォメンコが、2人の資産家とともに設立したメーカーです。それが2007年のことなんですが、わずか1年後の2008年の末には、さっそくこの「マルシャ・B1」を発表しています。

とんでもない開発スピードですね。おそロシア…。


なお品質については……ん?こんな時間に誰だろう?


正面から見ると、「妙に平べったいクルマ」といった印象を受けます。


それもそのはず、車幅は2,000mmもあるのに、車高は1,100mmしかありません。

ちなみに、ランボルギーニ・アヴェンタドールの車高は1,136mmですから、ランボより3cmほど低いことになります。

ボディはなんとカーボンファイバー製

重厚な鉄の塊だった今までのロシア車とは、ボディの材質から違うんですね。


その甲斐あって車重はたったの1,100kg!!軽すぎィ!!!


でも、「ただ軽けりゃいい」という発想ではなく、エアバッグカーナビなども備わったうえでの1,100kgです。

ひょっとすると、なにか根本的なモノが備わってないんじゃないだろうか……?

そこで気になってくるのが、エンジンですね。


当然、新興メーカーのマルシャにエンジンを自社開発する技術などないので、他社から提供を受けることになります。

B1には、3種類のエンジンが搭載されました。


開発段階では、ルノー製の3.5L V6エンジンを積んでいました。なぜか。


市販モデルでは、当初は日産製の3.5L V6エンジンが搭載されました。これはフェアレディZのエンジンですね。

意外なところで日本製品が出てきた感じですが、よく考えると前のエンジンはルノーだったので、その流れなんでしょう。

ただ、正規の供給ではなかったようで、在庫は安定していませんでした。


日産製エンジン搭載車の最高速は240km/hでした。

あれ…意外と遅い…。


2011年モデルからは、なんとコスワース製の2.8Lターボエンジンが搭載されるようになりました。

マルシャは2010年にF1チームであるヴァージンレーシングのスポンサーになったのですが、当時のヴァージンにエンジンを供給していたのがコスワースだったんです。その関係で、B1もコスワースからのエンジン供給を受けることができたようです。


コスワースエンジンは更に360hpのものと420hpのものが2種類用意されていました。

420hpのモデルだと、最高速は300km/h0-100加速は3.8秒。日産時代と比べるとかなり伸びています。


ちなみに写真のB1は2010年式なので、フェアレディZの3.5Lエンジン搭載車です。

それじゃあ、お値段は?


2010年までのモデルの価格は、460万ルーブル

当時のレートは、1ルーブル=2.89円くらいでしたので、日本円に直すと、約1,330万円となります。


え、安くない?


いやもちろん車としては高い部類なんですが、少数生産の振興スーパーカーメーカーとしては驚きの安さです。


2011年モデル以降は、エンジンが変わったこともあり値上がりしましたが、それでも530万ルーブル(約1,400万円)程度だったようです。

この値段で珍しいスーパーカーが手に入るなら、かなりオトクじゃないでしょうか。



なんでこんなに安いんでしょう?


その答えは、既存の車からの部品の流用にありました。


自社で開発するパーツを少なくすることで、開発コストや生産コストを抑えよう、というわけです。


例えば、ヘッドライトのパーツはVWのトゥアレグから持ってきたり、パワステはルノーのトゥインゴから持ってきたり、エンジンの電子制御パーツはロータスから…といった具合です。

当初はフェラーリからもパーツを流用しようとしていたようですが、特許などの関係で見送られました。


小規模メーカーによる他社からの部品流用は決して珍しいことではありません。ランボルギーニ・ディアブロの固定式ヘッドライトは、Z32型のフェアレディZからの流用ですし、ロータス・エスプリも、トヨタのAE86型カローラレビンからテールランプユニットを流用していました。

今も昔も、小さなメーカーは試行錯誤して価格を抑えているんですね。


ただ、B1の場合は、異なったメーカーから部品を寄せ集めて作っていたためか、電装系のトラブルが頻発しているようです。

うーん………。


まあ、何はともあれ、マルシャはロシア初のスーパーカーメーカーとしてB1を世に送り出したワケです。


じゃあ今は?


倒産しました。


F1関連のニュースで「マルシャ破産」の記事をご覧になった方も多いことと思いますが、2014年にマルシャ・モーターズは破産し、自動車生産事業、F1事業ともに終わりを迎えます。

B1のモデルイヤーが2014年でストップしているのは、そういう理由だったんですね。


なんともあっさりした幕引きですが、所詮金持ちの道楽だったんでしょうか。

SUV高級セダン等の開発も視野には入れていたようですが、こうなってしまっては元も子もありません。


ロシアン・スーパーカーとして数年間話題になったマルシャでしたが、最後はやっぱりロシア車らしいなんとも残念な終わり方なのでした。


ちなみに、マルシャ工場跡地では、ボロボロになったB1が廃車同然で放置されているようです。外部記事(ドイツ語ですが…)に画像も載っています。

カラーリングからして、おそらく2008年の新車発表時のモーターショーにも展示されていた個体ですね。悲しいなあ。



これでマル(シャ)の話はおしまい。もう夢は叶ったから、ソ連車の記事に戻るの。


というわけで、次回はソ連車に戻ります。まあネタに限界があるので、今後もロシア車を扱うことはあると思いますが…。


それじゃ、まったのぉぉぉぉう。


ちゅうさま



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